ALTインタビュー
ALTが実践している指導方法や、日本に興味を持ったけっかけ、ALTから見た日本の不思議などを語ってもらうインタビュー
アメリカテキサス州出身
Chris Black(クリス・ブラック)さん
25歳 久喜市AET
昔のアルバムに外国人と話す若き日の私があったというので、思い出したのは、その頃(たしか中2)英語に夢中だった私は外国人とみるや話し掛けていたのでした。写真の外国人はダラスの人。けれど、そうだと分かるまでには3回は聞きなおした。ケネディ暗殺で地名は知っていたものの、なにせカタカナとはまったく違う発音なんだもの。めったに笑わない子だった私が楽しそうに会話をしているものだから父が写真を撮ったのでした。
久喜のAETクリス・ブラックさん(25)はダラス出身。中2の私が1年に1回か2回外国人を捕まえては話していたことに比べれば学校にほぼ常駐している現在の中学校は夢のようです。
クリスが日本に興味を抱くきっかけになったのも中学生の時。日本についてのレポートをまとめる課題をこなすうち興味を惹かれたのです。アメリカやヨーロッパとは全く異なる歴史や文化。大学では国際学を副専攻し、3週間の日本研修にも参加。「また来たい」と思うように。JETプログラムはそんなクリスにとって理想のチャンスでした。
久喜市内中学校を半年単位で移動しながら小学校訪問もします。楽しい授業で生徒に人気がある上、誠実な勤めぶりで職場の信頼は厚いとお聞きしました。
三年近く日本の学校にいて実感するのは、先生‐生徒間の距離の違いです。アメリカでは教師集団と生徒集団ははっきり別れているけれど、日本ではより近づこうとする。例えば日本の先生方は生徒一人ひとりの家庭や生活状況まで把握しているけれど、それはアメリカではプライバシーの領域。ただAETはそのどちらでもないというのが実感。だから生徒たちには「クリス」と呼ぶように話しました。友達感覚で接してくれる事を願ってのことです。
テキサス州といえばブッシュ大統領はやはり人気者で、車のナンバーにbushと入れる人も多い。テキサス→ブッシュ→好戦的と印象をもつ人もいることは否めない。でもクリスは「American
Pride=アメリカ人としての誇り」は大切である一方、一面的な見方で簡単に判断をしたり、馴染みのない文化の理解には消極的であってはならないと考えます。彼が外からアメリカを見る側に立つように彼の教え子も何人かは日本を外から見るようになるのでしょうね。
(全国教育新聞より転載)
Interviewer
長谷川信子(はせがわのぶこ)プロフィール
PLS小学校英語教育研究所副所長。
1997年から7年余り埼玉県内教育委員会で海外の姉妹校とのコーディネート、通訳、派遣生徒の教育、国際交流誌の編纂を行うと同時に、ALTの指導研修、小学校国際理解授業及び英語活動のカリキュラム作成・教材開発を行う。2004年4月から現職。著書に、小学校英語テキスト「ワンワールドキッズ」(共著・教育出版)「児童が生き生き動く英語活動の進め方」(共著・教育出版)などがある。
[AETの日常生活や異文化体験などを綴ったコラム「はろーコンニチワ」連載(埼玉新聞1996年2月)は、後にNHK朝の連続ドラマ「さくら」(2002年4月から9月放映)の参考資料となる]
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