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新潟県立阿賀黎明中学校・高等学校教諭 水戸直和
Mito Naokazu
   
「英語教育」2006年6月号(大修館)→ 目次はこちら 定期購読はこちら
From "The English Teachers' Magazine" June 2006 Vol. 55 No. 3 (Taishukan)

英語教師の役割

なぜ英語を勉強しなければいけないのか――幾度となく教師に発せられるこの生徒の声を、私は「嘆き」というよりも、正面に立ちはだかる壁に挑もうとした頑張りの証ととらえたい。ここで生徒に英語学習への希望を閉ざさせてはいけない。英語を学ぶ意義さえ適切に認識すれば、生徒は再び学び始める。困難が大きいほど、それを克服した喜びも大きいはずだ。

私の勤務する中高一貫教育校では、生徒が英語を学ぶ動機付けとなることを願った場がいくつか企画されている。本稿ではその概要を紹介したい。

「イングリッシュ・セミナー」のねらい

本校では体験型の宿泊研修が中学校3か年で9回ある。そのうち、英語学習をテーマとしたものが、中学1、2年次の3月に実施される2学年合同のキャンプ、「イングリッシュ・セミナー」(以下「セミナー」)である。1年間の英語学習のまとめをしながら、普段、学校では教わっていないネイティブと触れ合い、多様な英語に接することで運用力を伸ばすことを目標としている。普段学習している表現を実際に用い、生徒ひとりひとりが自分の伝えたいことを片言でも表現する喜びと同時に、そのもどかしさを感じ、英語を学ぶ意義が実感できれば、その目標は達成されたものと思う。

高校1年次には、希望者を対象に米国海外研修が実施されるが、中学校での本セミナーは、数年後の本格的実践のいわば「リハーサル版」である。

日々の授業では

中学生への指導は年度末に行われるセミナーを目標の1つとし、授業を設計することとなる。本中学校では検定教科書を利用した「英語」(週3時間)に加え、ティームティーチングによる独自の教科「英会話」が3時間あり、生徒の実践力育成を目指している。とはいえ、運用面を後者に一任しているわけではない。日本人教師単独で行われる「英語」では、生徒が教材を理解し、基本知識を得ることを目標としているため、確かに教師の説明に割かれる場面が「英会話」より多くなりがちだ。しかし、生徒が理解したものを実践できる場面を極力盛り込むよう努めている。

そこで、何をどのように、どれほど練習させるかが問題となる。中学校では教科書が文法シラバスによって配置、構成されているため、その理解と定着を進める活動が中心となる。そこでは活動集等のアイデアを利用することが多いが、立案にあたり、私はユーザーやラーナーとしての視点を忘れないよう心がけている。教科書は「何」が大切かを生徒に示してくれる。しかし、「なぜ」、そして、「いつ」「どのように」役立つかは示してくれない。それを提示できるのが生徒より早く英語を学び始めた私たちであり、それが私たち教師の使命であると私は考えるからだ。

この方針は高校生への指導に関しても同様である。中学校とは異なり教材が統合されていて、表現の選択に困ることがある。このような時は教師自身がよく用いるものを取り上げ、活動を考える。

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「英語教育」2006年6月号



月刊「英語教育」について

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新年度が始まって1か月ちょっと。今年こそはと始めた授業も、早や停滞気味。生徒には英語嫌いの兆候さえ見られる。ここで、何か彼らを再びやる気にさせる強烈なモチベーションがあったなら・・・。短期・長期の目標を持ったイベント学習で、生徒たちの目を生き返らせてみよう。

英語イベント指導のすすめと心得
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スキット・紙芝居・カルタetc.で授業を活性化
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■英語教育時評
■授業のここにフォーカス
■イギリスで見た日本人児童の英語習得
■大学の英語の授業をデザインする
■菅先生に聞こう! 授業の悩みQ&A
■新しい教室英文法(最終回)

◆<巻頭エッセイ>American Sports Diary
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1,680円(四六判・258頁)

英語力とは、日本語力とは別の能力か? TOEICやTOEFLで測れる力なのか? そしてどうすれば育てられるのか? 著者は英語力とは何よりもコミュニケーション力、運動能力であり、力を付けるには日本語を鍛える必要があるとする。「英語力」の本質を正面から問い直し、学校教育で育てるべき力と優先事項を明らかにした力作。

第1章 英語力を考える
 1 英語力をどう捉えるか
 2 英語力をどう定義するのか

第2章 英語力を測る
 1 数値化の意味
 2 能力テストは何を測るものなのか

第3章 英語力を研究する
 1 テスティング研究の流れ
 2 コミュニケーション能力としての英語力

第4章 英語力を育てる
 1 英語力育成のための要件
 2 英語力をどう育てるか

あとがき
主要参考文献

大修館書店ホームページ「燕館」はこちら

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