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CALLを英語指導の中心に据えて

千葉大学教授 高橋秀夫 Takahashi Hideo
   
「英語教育」2004年7月号(大修館)→ 目次はこちら 定期購読はこちら
From "The English Teachers' Magazine" July2004 Vol. 53 No.4 (Taishukan)

学生によるアンケート評価

平成15年度CALL英語を履修した全学生に対して行ったアンケート調査結果の一部を表4に示した。多くの学習量、小テストを課したにもかかわらず、「別の教材でも学習したい」「この授業を取ってよかった」と評価されているのは我々にとって喜びである。TOEICのスコアで観察した教育効果測定結果については別の機会に報告したい。


表4 教材、授業に対する5段階評定結果(中央値)


何のためのCALLか

財政の緊縮が叫ばれ、非常勤講師コマ数が減少すると言われている中、CALLをその人減らしの解決策にしようとする動きや、英語教師の負担を軽減するためにCALLを導入しようとする動きがあるのは残念である。CALLは学習者の外国語能力を高めるために力を発揮するもので、大学の経営や教師の負担を軽減するためのものではない。教材の開発、カリキュラムの開発、動機づけのための工夫、テストの開発、適切な評価等、CALLの実践には時間、労力、工夫を要する。それを怠れば学生からは見捨てられる。彼らの目は厳しい。彼らは教わるプロである。筆者は教育の成果を「学習量=効率×時間×やる気」と捉える。高い効率を提供するのが指導法、教材で、時間不足を補ってくれるのがCALLである。学習者のやる気をコントロールするのは教師の役割である。「やる気」は学習者のやる気でもあり、教師のやる気でもある。


【参考文献】
竹蓋幸生(1997)『英語教育の科学』アルク、東京/竹蓋順子(1999)「コミュニケーション能力の養成に寄与する語彙指導」、Language Laboratory、 36: 97-116

【注】
1) CALL の実践にあたっては、千葉大学名誉教授竹蓋幸生先生、文京学院大学草ヶ谷順子氏、本学教員椎名紀久子氏、土肥充氏、本学非常勤講師竹蓋勝子氏、中條清美氏、本学非常勤職員板谷澄子氏、倉重良子氏、宮重保江氏に心より感謝したい。
2) 特定領域研究(A)「高等教育改革に資するマルチメディアの高度利用に関する研究」(領域代表者:坂元昂)計画研究(カ)「外国語CALL教材の高度化の研究」(研究代表者:竹蓋幸生)

(千葉大学教授)


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「英語教育」2004年7月号



月刊「英語教育」について

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【特集】大学の英語教育はどう変わったか
少子化・大学改革の波の中で、各大学は生き残りをかけて様々な試みを行っているが、英語教育も例外ではない。確かな英語力か、大学ならではのプラスアルファか。内外の様々な要請のなかで、変わりゆく大学の授業を探る。

大学改革の哲学 鳥飼玖美子
Affective Competenceのすすめ:
Autonomous Learnerを育てる試み
塩澤 正
専門的関心に結びつく授業を:
保育系短大の英語教育
小宮富子
プレゼンテーション中心の授業と異文化教育と:
英語も外国語の1つとして
伊庭 緑
CALL を英語指導の中心に据えて 高橋秀夫
TOEIC の活用と習熟度別クラス 樋口忠彦
新田香織
吉田幸治
文学を読まずして何が英語教育か 斎藤兆史
[エッセイ]自前の教材作りの日々:東大発 Brendan Wilson
[コラム]学生たちは授業に何を期待しているか:アンケートから 高橋妙子

■酒井邦秀の多読授業への招待
■ゆかいな仲間たちの「授業見学」
■研究と現場を結ぶ 英語の使い方
■タスクによる児童・生徒が活きる授業への転換
■英語教育時評
■アメリカの小学生は英語をどう教わっている?
■大地の声:ネイティヴ・アメリカンの智慧の言葉

◎シェイクスピアの12か月[7月]『ロミオとジュリエット』
◎A Kiwi's View of Japan
◎柴田元幸の洋書びっくり箱 愉快と教養―Dry Bones
他  

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脳が言語を支配する
 ▼ある日突然ことばを失ったら
 ▼イギリス人でも英語を間違える
ことば学のスタートライン
 ▼ヒトはいつからことばを使い始めたか
 ▼動物にも言語はあるか
音と語彙の話
 ▼日本語は美しいか
ことばのヴァリエーション
 ▼むかしの日本語
ことばと文化の親密な関係
 ▼英語で文句をつけてみよう
 ▼日本の「笑い」と英米の「笑い」    ほか

大修館書店ホームページ「燕館」

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