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―英語を "使う" 観点から―

三重大学教育学部教授 早瀬光秋 Hayase Mitsuaki
   
「英語教育」2003年11月号(大修館)→ 目次はこちら
From "The English Teachers' Magazine" November 2003 Vol. 52 No.9 (Taishukan)

一般的にインターネット利用に関しては英語を「教える」、「学ぶ」、「使う」という3つの面から考えられるが、ここでは「英語を使う」という視点に立って主に述べる。英語を使うことがひいては英語教師の英語力・英語指導力を伸ばし、学習者をして英語の言語感覚に気づかせると同時に学習目的を明確にさせ、それが動機を高め学習の向上に繋がると信じるからである。英語は言語の1つであるから、それを使うことで自分のためになったり、人のためになったりすることが肝心である。そのため常々少なくとも Communication、Information(getting)、Entertainment の3領域で英語を使う場を求める必要があると考えている。この3領域はお互いに排他的なものではなく共通部分もある。次にそれぞれの領域を説明し、各領域におけるインターネット利用について具体例を用いて述べる。

Communication のためのサイト

Communication は口頭又は書面による interaction である。日本の実社会では、communication の掛け声が高い割にその場がまだまだ少ないのが現状である。ところが virtual な世界では communication の場は決して少なくない。主なものとして Email 交換、インターネット掲示版(Web Bulletin Board=WBB)、同時進行である chat の3つの形態があり、これらは原則として書面で行われる。

Email 交換について説明しよう。Email 交換の相手を生徒に自由に探させることもできるが、初めての場合はクラス単位の交換から開始すると良い。IECC という Email 交換相手を探してくれる団体があり、ここに、自分の生徒の年齢層(5歳から18歳まで)、人数、簡単なクラス紹介などを書いて送ると、興味を持ったクラスから返答がくる。又、Email 交換希望のクラスリストもあり、そこから自分のクラスに合った相手クラスを探すこともできる。なお類似のサイトとして Epals.com Classroom Exchange がある。生徒個人に直接相手を見つけさせるサイトとして Dave's ESL Cafe's Message Exchange が便利である。Email 交換紹介サイトではないが、このサイトに Email 希望を出しておくと興味を持った相手から返事がくることが多い。高校生以上に利用を勧めたい。またお互いの母語などを教えあうことを目的とした eTandem というサイトがあり、そこでは例えば日本語を勉強したい相手を探し、こちらは英語で書き相手には日本語で書いてもらい、お互いに添削などをし合って勉強する。6歳から70歳以上の相手を指定できる。

WBB では各種の話題について意見交換が可能である。Dave's ESL Cafe's Discussion Forums を訪れると、学習者用と教師用の討論サイトがたくさんあり、自分の好きな討論に加わることができる。学習者用には映画、スポーツ、英語学校、家族、ペット、コンピュータなどの、教師用には成人教育、ビジネス英語、教師研修、2か国語教育などのテーマがある。Dave's ESL Cafe には chat のできる Chat Central もあり、リアルタイムで書面対話を楽しめる。対話のスピード、話題の変化に慣れるのに時間がかかるかもしれないが、正に生きた interaction の醍醐味を味わえる。ここに紹介した WBB と Chat は高校生高学年以上が対象と思われる。

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「英語教育」2003年11月号



月刊「英語教育」について
【特集】〈英語教師必携〉授業を変える! パソコン再入門
パソコンを使っているといってもワープロとメールくらい。英語教育にどう利用すればよいのかわからない。そんな英語教師に、効果的な授業への活用法を初歩から丁寧に解説する。また、教師自身の英語力アップにも利用できる IT の活用法もアドバイス。

Word 再入門:テスト問題を作ってみよう 朝尾幸次郎
Excel 再入門:成績表を作ってみよう 濱岡美郎
パソコンで音声録音編集:リスニング教材を作ろう 中川祥治
パソコンで画像取り込みを:異文化理解教育の教材に 酒井亘文
PowerPoint 入門:効果的なプレゼンテーションのために 前田啓朗
役に立つインターネットサイト:英語を“使う”観点から 早瀬光秋

コラム:あなたのメールは大丈夫?
コラム:CALL 教室をどう利用するか?

■スローラーナーを励ます授業実践 スピーキング能力育成を目指して
■ゆかいな仲間たちの「授業見学」 一冊の絵本のような小さな村から
■英詩への招待 Samuel Taylor Coleridge : The Ancient Mariner
■教師のための心理学講座 生徒のタイプを推測するには
■英語教育者のための言語心理学 言語の脳科学(2)
■研究と現場を結ぶ英文法入門 二重目的語構文(2):構文の意味と動詞
■英語教育時評 吉沢美穂 再読
◎移動するラマダーン
◎The Infernal Land of R.I.P.-Off
◎英語と漢語の比較など    他
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大修館よりオススメの新刊

わかりやすい英語冠詞講義

石田 秀雄 著
本体 1,600 円 (四六判・272頁)

aかtheか無冠詞か? 迷ったらこの本です。

日本人英語学習者にとって冠詞は最も難しい項目の1つです。冠詞は苦手、あきらめた、と思っている人は少なくないのではないでしょうか。
しかし、英語の考え方がわかれば日本人にとっても冠詞はそれほど難しいものではありません。本書は豊富な例文の中でなぜここではaが使われ、あちらではtheが使われるのかを丁寧に解説していきます。そのポイントさえ押さえれば、冠詞もスッキリ理解できるようになります。

第1章  冠詞とはどのような存在か
第2章  可算名詞と不可算名詞の使い分け
第3章  単数と複数の使い分け
第4章  定冠詞と不定冠詞の使い分け
第5章  冠詞に関わる様々な問題


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