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英語教育エッセイ

国内外で活躍する英語教育業界関係者によるエッセイコーナー

ブログを英語で始める

2006年12月31日


前橋工科大学助教授
原島秀人
Harashima Hideto


ブログって何?

英語教育の最新版
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From "The English Teachers' Magazine" January 2007 Vol. 55 No. 12 (Taishukan)
今や小学生から家庭の主婦までブログに「はまって」いる人が急増しています。アメリカでは選挙や政府の政策決定にブロガーたちの書き込みが大きく影響を与えると言われています。日本でもカリスマブロガーとかアルファブロガーと呼ばれる超人気ブロガーたちがビジネスの行方を左右する等と騒がれています。そもそもブログって何でしょうか? ブログ(blog)とは20世紀の終わりに"Web log"から作られた造語です。もともとWeb logとはWebのエンジニアたちがWeb開発の更新やリンクなどを記録したり、自動的に蓄積されるアクセスログ等のことを指していました。しかし現在我々が使っている「ブログ」とは基本的に「オンラインで利用する個人的な日記」という意味で定着しています。

さて、日記を書いたり情報や意見を公開するのに、ブログを作るのとウェブページを作るのとどこが違うのか、と思われる読者もいらっしゃるでしょう。実はこの2つは似ているようですが結構違うものなのです。

まず、ウェブサイトを作るためには自分でサーバーを用意するかプロバイダーと契約することが必要になります。次にウェブサイトの内容を書いたり編集するためのソフトウェア(以下ソフト)[HTMLエディター]が無くてはなりません。さらに書きあがったウェブページを自分のサイトにアップロードするためのファイル転送(FTP)ソフトも(基本的に)必要になります。その上、ページを更新する際にはこれらのソフトをいちいち立ち上げ、レイアウトなどを検討してファイル転送した後、実際に自分の思い通りに仕上がっているかをチェックするためにまたブラウザーを立ち上げる、というような面倒な作業がついて回ります。しかしブログを使えばこれらの作業が驚くほど簡単にできてしまいます。以下にブログの特徴を挙げてみます。
  1. お金がかからない
    本格的なブログサイトを自分で運営しようとするのでなければ、通常お金はかかりません。無料ブログサービスがたくさんあります。
  2. 簡単に作れる
    特別なソフトは一切必要ありません。編集、更新、閲覧がすべてブラウザー上でできてしまいます。
  3. デザインやレイアウトに悩まなくてすむ
    多くのブログサービスでは既存のデザインテンプレートが幾つか用意されていますから好きなものを選ぶだけです。文章や写真のレイアウトもあれこれ悩む必要はありません。また、カレンダーやタイムスタンプ(日付)なども自動的に記録・配置されますから大変便利です。
  4. 機能が豊富
    詳細は割愛しますが、ブログには沢山の強力な機能が備わっています。まず、コメントやトラックバック等のリンク機能、エントリー(記事)やコメントの自動配信、タグを利用したランキングや検索機能、等が使えます。声に自信のある方にはインターネットラジオやポッドキャスティングと一体化したブログサービス(らじろぐ)等があります。さらにアフィリエイト(企業の商品広告、売上があると報酬が入る)などを取り込めば、商品の紹介や販売によりちょっとした小遣い稼ぎも期待できます。


(1) 学習すべき語彙をいかに選ぶか
(2) 辞書を活用して単語カードをどう作成するか
(3) カードを用いていかに学習するか
(4) カード学習にどれだけの時間的な間隔をとるべきか

この活動で、個々の生徒に必要なものは、55?×91?のカード(100枚入りのパック)、もしできれば日本語訳のついた GSL と AWL の語彙一覧表、5つのポケット付のアコーディオン・ファイル、コーパスに基づく英和辞典である。

カードを用いるのは、時間と労力の点で効率的だからである。しかも、生徒自身が繰り返しや作業手順を自由にできるからである。カードの裏面に日本語を書くため、英語と日本語を同時に見られないので、生徒は暗記しなければならないが、実はこの暗記をさせる方法は、丸暗記学習に非常に長けている日本人にはとても適した方法である。

生徒は、GSL と AWL に載っている単語の中で、各単語につけられている番号(コーパスに基づく使用頻度順の番号)の小さいものから知らないと思う単語を見つけて下線を引き、その単語カードを作成する。カードの表は「英語面」であり、裏は「日本語面」である。英語面には、単語、単語の番号、作成月日、発音記号、連語や文中での使用例を書く。一方、日本語面には最も一般的な日本語の意味と品詞を書くだけでなく、印象をより強くするように絵や日本語でのコロケーションを書くよう指導する。

このカードを用いた学習は次の手順で行う。

(1) 100枚のカードの中から任意に10枚のカードを選ぶ。
(2) 英語面の単語を見て日本語を思い出す。
(3) 日本語を見て英語を思い出す。
(4) 英語面を見て、日本語の意味を言う。正しく言えれば、そのカードを単語カードの10枚の「束」の後ろに置くが、言えなければ束の手前に置いて、目に留まりやすいようにする。
(5) ここまでの作業を繰り返した後、日本語を見て英語を発音するという作業に移る。もし単語の発音が分からなければ、発音記号を読む。
(6) いったん10枚のカードの単語が分かるようになると、2番目のポケットにそのカードを入れ、別の10枚のカードを学習する。
(7) 一定の期間の後、覚えた単語のテストを各自が行う。覚えている単語は次のポケットに移すが、そうでない単語はこれから学習する単語の中に入れる。手前のポケットに入っている単語は、より頻繁に各生徒がテストすることになるが、後ろにある単語はそれほどしない。

この方法は、短期と長期記憶に適した方法である。この繰り返しを体系的に行う方法は、Mondria と Mondria de Vries(1994)の「手動式コンピュータ」方式であり、単語カードを利用した訓練法は、Griffin(1992)の研究結果から生まれたものである。

h2>学習のフォロー 1.語彙のテストと評価
生徒は、6週毎に100枚の単語カードの中から10枚の試験を個別的に受ける。日本語を見て、英語の単語を発音するテストである。80%以上の正答率であれば、生徒は別の100枚のカード学習に移る。合格できなければ、その100枚のカードの学習を続ける。評価は、作成されたカードの適否とテスト結果に基づいて行う。

2.生徒のやる気を起こさせるには
生徒は、GSL と AWL 語彙一覧表の中から学習する単語を自分で選ぶので、学習スタイルと進度の点で非常に個別的で取り組みやすいプログラムになっている。また、学習の進捗状況(語彙一覧表の中での到達度)を把握することで内因性動機付けを向上させることができる。教師は、生徒のやる気を削がないよう、不出来な状況を成績に反映させることは、最小限に止める。

3年間、単語カードと手動式コンピュータによる直接学習法を用いれば、どのようなプログラムで学習している生徒であれ、語彙学習においては2,000語以上の単語を身につけることができる。単語を深く理解し、しかも流暢に使えるようにするためには、インプットとアウトプット活動により語彙を繰り返し目にしたり、用いたりすることが必要である。

3.習得した語彙を活用させる
習得した語彙を活用させる1つの方法は、多読である。生徒は、多読プログラムの実践に当たり、内容を100%理解できなくても、知らない単語を文脈から推測する方法や、関心の持てる本をいかにして見つけるかの指導を受ける。生徒は各自のレベルに応じて多読を行い、学習した語彙をさまざまな文脈、形態、コロケーションで繰り返し目にすることになる。その結果、リーディングのスピードや理解力が向上し、英語への学習意欲が向上している。

単語の深さと流暢さを身につけさせる別の方法は、内容重視の授業の中で時間制限を設けたライティングやスピーキングの活動をさせることである。これらの活動は、学習した単語やコロケーションの認識力を高めることになる。語彙学習の鍵は、読み、聞き、書き、話す活動を通じて最も頻繁に用いられる単語に幾度となく出会うことなのである。

◆参考文献
Coxhead, A. (1998). An academic word list. Occasional publication number 18, LILS, Victoria University of Wellington, New Zealand.

Griffin, G. F. (1992). Aspects of the psychology of second language list learning, Unpublished Ph. D thesis, Dept of Psychology, University of Warick.

Mondria, J-A. & Mondria de-Vries, S. (1994). Efficiently memorizing words with the help of word cards and the ”hand-computer“: theory and applications, system, 22, 45‐57.

Nation, I.S.P. (1993). Measuring readiness for simplified material; A test of the first 1000 words of English. In M.L. Tickoo (Ed.), Simplification; Theory and Application (pp.193‐203). RELC Anthology Series, 31.

Schmitt, N Schmitt, D. & Clampham, C. (2001). Developing and exploring the behavior of two new versions of the Vocabulary Size Test. Language Testing, 18, 55‐88.

West, M (1953). A general service list of English words. London: Longman, Green & Co.

教育に利用できるの?

このようにさまざまな機能をもつブログですが、教育に利用することもできるのでしょうか? もちろん利用の仕方はさまざま考えられます。例えば、教師にとっては教材や資料提供の1つの方法として使えますし、日常の連絡や学級通信のようにも利用できます。また学生でもブログは簡単かつ無料で開設できますから、学生にブログを作らせ、日本語や英語で日記を書かせたり、互いにコメントを付けさせたり、テーマ別にブログ記事を検索して集めさせたり、デジカメで撮った写真とともにコメントを載せる"Show and Tell"形式の活動をさせることもできます。また複数の学生で1つのブログを持ったり、互いのブログを「共有」することによって交換日記のような活動を行わせることもできます。アイディア次第でいろいろな活用方法があるでしょう。

どうやって始めるの?

さて、それではどのようにしたらブログが開設できるかを解説しましょう。コンピュータがあり、インターネットが使える環境にあることを前提とします。まず、御自分でサーバーをお持ちの方はMovable TypeやWordPressなどのブログツールをインストールしてご自分でブログサイトを構築してみることも面白いと思いますが、一般的には無料のブログサービスを探すことになります。日本で人気のブログサービスにはココログ、ライブドアブログ、ヤフーブログ、gooブログ、はてなダイヤリー等たくさんのものがあります。また、mixiなどの会員制ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)も会員から紹介を受けられれば利用できます。どのサービスを使ったら良いか迷う方はテクノラティ(http://www.technorati.jp/)という、ブログ専門の検索サイトに行って、どんなブログサービスや話題が今人気が高いのかを調べてみると参考になると思います。

最も簡単にブログが作りたいならBlogger(http://www.blogger.com/)をお奨めします。3つのステップ、たった3分で自分のブログサイトが出来てしまいます。面倒な会員登録もありません。アカウントを作り、ブログの名前とドメイン名を決め、デザインを選べば終わりです。

英語でブログを書いてみたい

さて、折角ですので、新年の事始に英語でブログを書いてみよう、と意気込むのも良いかもしれませんね。確かに英語でブログを書けば検索エンジンで捕捉される率が世界規模で高まりますから、それだけ多くの人に記事が読まれたりコメントがもらえる、すなわち交流の輪が広がる可能性が高まります。是非チャレンジしてみたいですね。

英語でブログを書くなら WordPressのブログサービスを使ってみましょう。それも日本語のサイトではなく、英語のサイト(http://wordpress.com/)に行って下さい。ここのホームページで"Get a WordPress Blog now"というボタンをクリックして必要項目を記入すれば、上記のBloggerと同じくらい簡単に(但しインターフェイスは英語ですよ)無料のブログサイトが出来上がります。

このサービスを特にお奨めする理由がいくつかあります。まず、簡単に構築できることに加え、スペルチェッカー機能がビルトインされているということです。スペルの間違いを気にすることなく気軽に英語の書き込みができます。またスパムフィルターも標準で付いているので迷惑なコメントやトラックバックを遮断してくれます。さらにTag Surferと言って自分の興味のある話題のブログだけを探したり、Blog Statsによって自分のブログにどれだけの人が訪れたかを調査する分析ツールも付いています。その上YouTube(無料ビデオ配信サイト)から気に入ったビデオをそのまま自分のブログに貼り付けて見せてしまうことだって簡単に出来ますから、これを授業用のビデオ教材アーカイブとして使うのもよいでしょう。

以上簡単にブログの作り方について説明しました。今までやってみたくてもきっかけがつかめなかった皆さん、この新年「子どももすなるブログといふものを大人もしてみむとてするなり」と一念発起されてはどうでしょうか。

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第1章 効果的な語彙の導入(1)
第2章 効果的な語彙の導入(2)
第3章 語彙の定着を図る指導
第4章 語彙を増やす指導
第5章 さまざまな語彙指導
第6章 入門期・再入門期の語彙指導
第7章 語彙のテスティング
第8章 語彙はいかに蓄えられているか
第9章 語彙習得のモデル
第10章 語彙と文法はいかに関連しているか
第11章 バイリンガルレキシコン
第12章 コンピュータの活用法
おわりに——課題と展望

参考文献
索引

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