【Vol.5】ノルウェーの16歳少年とロシアの13歳少女
コラム
2009年9月28日
コラム
2009年9月28日
小学校の英語必修化を2年後に控え、今年の夏は全国各地で数多く学校で教員研修が行われています。先生たちの声を聞くと、小学校からの英語教育をどのように進めたらよいのか、「英語ノート」をどのように使いこなしたらいいか課題は尽きないようです。
海外の小学校でも英語教育を取り入れています。隣国、韓国では小学校3年生からスタートしています。日本はアジア諸国でも遅れてのスタートになります。せっかくスタートするのですから成果をあげてほしいですね。
さて、先日海外に出かけたときのことです。公立高校と中学校のESLクラスを参観する機会がありました。今回のコラムでは、そこで出会ったノルウェー出身の16歳の少年とロシア出身の13歳の少女の英語力について語りたいと思います。
■レベル別クラス
最初に見学したクラスは公立高校のESL初歩のクラス。学んでいる高校生は世界各国から来ていました。全部で200名ほど。その中には日本人の女の子も2名いて、日本の同じ高校からの1年間留学生たちでした。クラスは英語のレベルに合わせて分けられており(15~20名)、留学5か月目の日本人の女の子たちは「聞くことはできる」ようになっていましたが、まだ流暢に自分の意見を英語でスラスラ述べるというレベルには達してはいないようでした。
私がゲストということでしたので、ESLの先生は一人一人に英語で自己紹介をするよう促してくださり、各生徒は英語で、名前、出身国、好きなものを話してくれました。ラテン系の生徒たちは明るくよくしゃべり、アジア系はおとなしく静かです。アフリカ、中近東、ヨーロッパ、とにかく世界各国から集まっているのでいろいろな英語の発音が聞けて楽しかったですね。
■基礎的なことは日本の中学英語
指導アプローチは異なっていても、初歩レベルのクラスは日本の中学英語レベルの内容を基本としていました。そのときは過去形を学んでいましたが、日本人の女の子たちには簡単だったかもしれません。ところが、メキシコ出身の生徒、アフリカ出身や中近東出身の生徒たちには非常に難しいらしく、彼らは何度も同じ練習をして学んでいました。he, sheの見分け方、edのつけ方など。住んでいた国の英語教育環境の違いでこんなに差があるのかと驚きました。
次に見学したクラスは上級クラスでした。ノルウェーからやってきた少年は、その日が初めての授業日でしたが、事前のプレイスメントテストで良い成績だったため、上級クラスに振り分けられて座っていました。新しいクラスメートの中でぎこちなさそうに学んでいました。プリントの時間になったので、隣に座っていろいろ尋ねると、ノルウェーでは小学校から英語を学んでいるので、授業にあまり違和感がないそう。授業はオールイングリッシュで習っていたそうです。彼が解いていたのはclozeテスト式のプリントでしたが解くスピードの速さに驚きました。
■ロシアの女の子
次に訪れたのは中学校。市内でもESL教育に熱心な学校です。そこで出会ったのはロシアからやってきた少女でした。彼女もその日が初めての授業日でした。13歳のわりには大人びた感じの子です。彼女は初日ということもあって緊張の中、テストを受けていました。こちらもclozeテストでした。全部で30問ほどあり、あっという間に終わってしまいました。
尋ねると、ロシアでも小学校から英語を習っていたそうです。13歳で得ている英語力はかなりのものです。どんな風に学んでいたのか知りたくなりました。私は隣に座って彼女が問題を解くのを見ていましたが、読んで一瞬で正解を入れていく様子が見られました。そのテストシリーズは多読のアセスメントのものでした。他の子どもたちは多読用の本を選んで要約をしていましたね。一斉授業ではないので、各自いろいろな学び方をしていました。
■小学校で学ぶ英語
ノルウェーの少年も、ロシアの少女も会話力がありました。私からの質問にもすべて答えてくれましたし、小学校で学んでいた様子も細かく話してくれました。話していて、日本の中学校英語レベルはすでに小学校で学んでいるという感じでしたね。
その日、帰る途中で考えさせられました。日本の小学校英語はどこを目指していくのでしょう?世界レベルを目指すのならもう少し指導内容を考えなければいけないかもしれません。
■関連サイト
「5年生から始まります!小学校英語の必修化」
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