【Vol.2】小学校の英語教育が始まって社会に何が起きた?
コラム
2009年6月22日
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2009年6月22日
■「小学校で英語が始まるよ。」と、うわさが流れた1997年。
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| 最初に出版された手引書。「小学校英語活動実践の手引き」 | ||
2002年度から『総合的な学習の時間』が設置されるだろうと言われていた1997年。その頃の私は英語教員の免許を取得しようと大学に通っていました。当時の英語担当の教授が「小学校で英語が始まるよ。」と教えてくれました。小さな英語教室を経営していた私は、「小学校でも英語を教えることができる!」と単純に喜んでいたことを思い出します。
本格的な小学校英語教育のための研究校が設置されたのが1992年(平成4年)ですから、1997年には導入がほぼ決まっていたのでしょう。実際に『総合的な学習の時間』が始まった2002年からは、英語教育という枠ではなくて、『総合的な学習の時間』の中の“国際理解教育”の一部に英語教育をしてもよいという形でスタートしました。
ややこしいですよね。まだこの頃は賛否両論合戦状態でした。さらに、教材もなし、研修もなし、誰が教えるの?、ALTの確保は?など、ないないばかりで、まさに暗中模索。1997年から2002年の5年間は本当に大変な時期でした。
■民間業者はビジネスチャンスあり!と狙いをつけて猛ダッシュ
公教育においてはドタバタが続いていましたが、民間の英語教育においては、すでに児童英語教育という分野が確立していました。子どもの英語教室はたくさん存在していましたし、その歴史も長いところでは40年数年も。つまり、教える子どもは同じですから、民間の英語教育の手法が小学校の英語教育にも大きく影響することは当然のことです。
少人数か多人数かの違いはありますが、概ね指導方法は同じです。子どもの英語教育を熟知している民間業者にとってはまさにビジネスチャンス到来です。この頃、某テレビの特集で「子どもの英語教育の市場は3兆円!」という見出しがありましたね。本当に3兆円市場なのかわかりませんが、英語教育市場全体のうち子どもの英語教育は四分の一を占めているというデータも出てますので、あながちウソではないかもしれません。
現在ある子ども英語教育に関するいろいろな事業サービスを列挙しますと、
・ALTの派遣
・子ども英語教材開発
・小学校に研修講師派遣
・講師の民間認定資格の付与
・ICT関連の環境、教材の開発
・英語教室の設置
・英語で保育するプリスクール
・英語子育てサークル
・親子留学
などなど・・。
こうして並べるだけでかなりあります。そして現在も新サービスが生まれ続けています。子どもの英語教育は日本の景気を活性化させるキッカケになるかもしれません。
■興味深い親たちの行動
少子化にも関わらず、全国の英語研究校になった公立小学校に周辺にある、子ども英語教室に通う子どもたちが増加している現象が生まれています。考えられる理由として、親の意識が変わった?英語を習うほうが将来のため?他の子どもより優位にしたい?焦った?
1997年以前は、英語教室に通う子どもは40人クラスにほんの数人でした。ところが、今や半数以上の子どもが何らかの形で英語教室に通ったり、学習塾の英語コースに行ったりしています。理由を親に尋ねると、「急にまわりの子どもたちが行き出したので。」とか、「だって学校の先生が英語を教えているって聞いてとんでもない英語を習ったらダメだと思って。」
う~ん・・、一番の理由は小学校の英語教育に対する不安でしょうか?確かに今の小学校の英語教育は英語教育自体を目標にしておらず、国際理解教育とコミュニケーション能力の育成が掲げられていますから。しかしながら、文部科学省は「英語が使える日本人」の構想大きく掲げていますから、小学校における英語教育をもはや外すことはできない状況に来ていると思います。
1997年は日本の子どもの英語教育にとって非常に鍵となる年ですね。面白いことに、お隣の国、韓国も1997年に大改革しています。ここ最近、韓国で作られた英語教材が次々と日本上陸している状況です。
<参考資料>
「英語が使える日本人」の育成のための行動計画(文部科学省)
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