【Vol.10】小学校英語教育の「なるほど」
コラム
2010年2月01日
コラム
2010年2月01日
■「英語ノート廃止」騒動が起きた!
この騒動、まだ記憶に新しいですね。平成21年12月、事業仕分けによる「英語ノート廃止」。結果的には22年度も23年度も制作、配布されることに収まりましたが、24年度以降はどうするのかまだ決まっていません。しかしながら、どのような形であれ、英語ノート、もしくは英語ノートに近いテキストが子どもたちの手に届くことになるでしょう。小学校外国語活動自体がなくなることはもはやありません。
先日、全国小学校英語活動実践研究会による第6回大会が行われました。参加者は二日間通して約2,800名。大会場には座る場所もないほどの人、人、人。全国から英語活動に熱心な先生たちが一同に会した機会でした。
■ややこしい表記
平成23年度の本格必修化では小学校における英語教育のことを「小学校外国語活動」と呼んでいます。でも「小学校英語活動」という言葉は今も健在ですし、小学校英語教育、早期英語教育もよく使われている言葉です。
「英語活動」がいつのまにか(というか、いきなりでしたが・・)文部科学省の手によって「外国語活動」になっていました。今回出席した大会は「全国小学校英語活動実践研究会」という名前なので「英語活動」という言葉は指導現場レベルで使われているという認識でよいと思います。
■「なるほど」と思ったこと
午後の部に分科会があり、私は第二分科会に参加をしました。小学校で英語活動をおこなうメリットはいくつかありますが、分科会の話の中で印象に残った部分がありました。琉球大学の大城教授によるご指導があったのですが、彼の話の中で2点、とても興味深い内容がありました。
一つ目は、英語教育面からの内容です。中学校の先生が中1の生徒たちにこれまでと大きく違う点を発見した点でした。中学校の英語テストで、Are, Is, Am, Does, Doなどを選択する問題を出しているそうですが、Am you?, Does you?などの間違いが極端に減ったとのことでした。
つまり、聞いたことのない音の流れだったわけです。小学校時代に聞き慣れている音のフレーズの中で、Does you?という音を聞いたことがなかったため違和感があり、その結果、Does youのような選択をしなかったということになったのだろうということでした。
二つ目はコミュニケーション態度です。大城先生のお話では「外国人と話すとき、単語を知らないから話せなかった、という状況が変化してきている。単語を知らないから、なんとか伝えたいと思って、ジェスチャーを使ったり、知っている単語を並べたり、絵を描いて説明しようとしたりする態度が生まれているようだ。」
つまり、「英語、話せないから」という理由で外国人とコミュニケーションをとらない、とろうとしない、会話を避ける、というような態度が減ってきたということでしょう。
私は「本当に伝えたい」と思う内容があるからこそ、それを理解してもらおうと何とか知っている英単語やジェスチャーであきらめず伝えるという心が育っていくのだと思います。これは英語力以前の問題だと思いますが、人とコミュニケーションする場合には大切なことだと思います。
単語がわからなかった場合、その単語を自分が知らないことを気付くのもよいことだと思います。その単語はきっとすぐに覚えるでしょうから。
研究大会の発表や報告を聞くといろいろな結果が出てきています。単純に英語教育面だけを見ていては小学校外国語活動の真の意味を理解することは難しくなります。児童が育つ環境に「英語で活動する授業がある」というのは奥深い意味があるということを忘れてはいけないと思います。
■関連サイト
「全国小学校英語活動実践研究会」
「JES小学校英語教育学会」
「JASTEC日本児童英語教育学会」
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- EKN編集部