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グローバル人材に求められるスキル

世界を舞台に活躍する際に求められるスキル・思考法などについて解説していきます。

No.18 global mindを育てる

コラム

2011年07月10日

global_seminar.jpg
まずはちょこっと告知。7/13(水)19:00〜、7/23(土)13:00〜、8月3日(水)18:30〜と3回、Discussion体験セミナー(無料)をやります。これは9月からスタートする3ヶ月のグローバル人材育成コースの説明会を兼ねたもので実際に英語によるDiscussionを体験してもらいます。参加資格はTOEIC500点以上、社会人経験5年以上のみです。恐らくほとんどの方がDiscussion初体験だと思いますが、そう重く考えずお気楽な気持ちで是非いらしてください。今まで体験したことのない世界へご案内いたします!7月の回のお申し込みはこちら。8月の回はこちらです。

ちょうど先月、この3ヶ月の短期集中プログラムを終えました。英語の問題も含め、「どうしたら日本人がグローバルで活躍出来るスキルを身につけるか」は実は解決された問題ではなく、今まさに、いろいろなところで議論され、試行錯誤が行われている状態であるように感じます。私も今回のプログラムで色々なことを試しました。

いままさに必要とされているのは専門性はもちろんのこと、Communication力(ネイティブ・非ネイティブと相手を問わず)、論理的に考える力、プレゼン力、Creativityなど、世界中のタレントの中に入って自分の個性を最大限に発揮し、貢献していくスキル。イメージで言うと「新興国向けに新商品を企画の段階から世界中のタレントと一緒になって考え、商品化していく。複雑な問題に対しみんなで知恵を出しあって解決していくスキル」。何も日本人がリーダーになる必要がなく、しっかりと世界の一員としてこうしたdiverse(多様)な環境の中で貢献していく、appreciateされる人材が求められています。

こうしたスキルをいかに開発するか。今まで「『英語』は英会話スクール」、「『論理的に考える力』や『プレゼンスキル』は研修会社やビジネス専門学校」と個々でスキル開発が行われてきましたが、これではダメではないか。スキルは個別に開発するのではなく、一括りにグローバルスキルとして位置づけ、全てを同時に学べる場を作らないといつまで立っても実践で通用しないのではないかと思い、ここ3年間、いろいろと試行錯誤しながらいろいろとセミナー等をしたりして試してきました。

今回ゴールに置いたのは「新興国向けに新商品を企画の段階から世界中のタレントと一緒になって考え、商品化していく。複雑な問題に対しみんなで知恵を出しあって解決していくスキル」の開発でした。週1回の全12回のコース(1回2時間半)でしたが、はじめの6回でDiscussionのやり方を徹底して学んでいただき、その後は以前個人ブログで紹介させていただいたようなCreativity Sessionをやる。そして9回目から一人一人いま抱えている問題(private, professionalでもどちらでも可)を5分間でプレゼンしてもらい、その場でみんなで知恵を出し合い問題解決をする。そこには当然外国人も入ります。

ほぼ全員、英語でのプレゼンは初体験。当然時間外でのプレゼンテーションのコーチングもやります。こうすると一般的にやるgeneralなプレゼンセミナーと違い、きちんと本番があるプレゼンなので何週間も前から参加者は必死に準備する。ストーリーボードの作り方、スライドの作り方も一緒になって考える。リハも当然やってもらう。ほとんどの方は30回以上リハーサルをしたといいます。

business_model_canvas.jpg
ある参加者は「東京に出て来て8年経つ。もう疲れた。実家に戻り、ガラス屋を継ぎたい。しかしビジネスは左下がり。自分はITリテラシーが高い。このスキルを使ってガラス屋のビジネスモデルを変えられないか。何かいいアイディアがないか?」というプレゼンをしました。私はこの問題解決に以前個人ブログで紹介したBusiness Model Generationという本に出てくるフレームワークを使ってみんなで考えました(写真を参照)。結構Creativeな面白いアイディアが出て来て非常に楽しいセッションでした。

「何でこんなに高いお金を払ってここまでいじめられなければ行けないのか」と笑っていた人や途中で頭痛薬を飲みながら参加していた方もいらっしゃいましたが、常にcomfort zoneから少しずつ飛び出してもらわないと伸びていかない。こういうプログラムはどこにもないのでコース設計はかなり苦労しました。とにかくその週の回が終わってみないと次回何をやるか決められない。教材も全て自作で前の日ぎりぎりまで考えました。

先程外国人に入ってもらった話を書きましたが、英会話の先生では意味がありません。来てもらうのは現役のビジネスパーソン。それもそのほとんどがMBAホールダー。すると緊張感も全然違います。国籍でいうとカナダ、ロシア、フィリピン、ブルガリア、ネパールなど非ネイティブな方々が中心。こうした人たちの中に入って自分が通用することが分かると大きく自信がつきます。

また今回は毎回ustreamという動画配信サイトを使い、受講生にはパスワードを教えて帰ったらすぐにその日のビデオを見て復習出来るようにしてみました。そして後日、私はビデオを全て見直し、一人一人に例えば、「51:10のところでmiscommunicationが起きていた」とか「今回は1:15:30に言った**というコメントが良かった」と個別にパフォーマンスをメールでフィードバックする。ビデオ、フィードバックを見ながら復習出来るので自分の課題がよく見えるので、次の回にその課題に挑戦する。そして再度Feedbackとビデオで確認する。こうしてどんどん自信をつけ、伸びていきます。

いままでこのフィードバックを作るのに相当苦労していました。全てビデオを見直し、誰がどの発言を引き出したかマッピング(写真参照)し、個々にフィードバックを書いていくと軽く8時間以上かかってしまいます。しかし今回からFreelancer.comで探したインド人に終了後にビデオのテープ起こしをお願いし、全てをスクリプト化(写真参照)、それをみながらコメントを入れていったので3時間くらいこの作業時間を短縮出来ました。スクリプトはなんと60ページ以上!これを$30-$40で外注出来ること事態、グローバル化の恐ろしさを感じます(笑)。

mapping_script.jpg
こうして全12回を終え、「新興国向けに新商品を企画の段階から世界中のタレントと一緒になって考え、商品化していく。複雑な問題に対しみんなで知恵を出しあって解決していく」ベースとなるスキルは身に付いたと思います。「折角身につけたスキルを今後どうやって維持、発展していけば良いのか?」と受講生から質問を受けましたが「いつまでもトレーニングをやっていても仕方がない。もう準備は出来たはず。これ以上高いお金を払ってこういったトレーニングを受けても意味がない。自ら進んで仕事でもプライベートでもこうしたグローバルな環境に飛び込んでいかないとダメ」と(偉そうにも)言ってしまいました。

いつまで経っても勉強会に参加している人を多く見かけますが、私はある程度スキルを身につけたら実際にそういった世界に飛び込み、本番を通じてさらにスキル磨いていく。常にリスクをとり、自分のcomfort zoneをどんどん広げていく環境を自ら作っていかないと伸びていかないと思います。面白いことに毎回フィードバックをする為にビデオを見ていますと、「ここでこうすれば良かった」「別の形のロールプレイをした方が盛り上がったのでは」など様々アイディアが出てきます。そしてそれを次の回に試してみる。私も自分のcomfort zoneを広げていたことに気づきました。

毎週日曜日の朝という一番休みたい時間帯に、それこそ毎回期待値をどんどん上げられ、イジメに近い状態で2時間以上休憩なくぶっ続けで参加された受講生の皆様、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。Good job and good luck!



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