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グローバル人材に求められるスキル

世界を舞台に活躍する際に求められるスキル・思考法などについて解説していきます。

No.14 教育と雇用の深刻な関係

コラム

2010年10月12日

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「募集されている仕事が全然埋まらず、失業率が高く推移している。もしかしたら求められている人材が教育されていないのではないか。」

10月2日付英エコノミスト誌に米国に関する面白い記事を発見。アル・ゴアをノーベル平和賞にまで導いた映画「不都合な真実」の製作スタッフが今度は上記質問に挑むドキュメンタリーを作ったとのこと。

このドキュメンタリーの中にワシントンDCの教育長Michelle Rhee氏が市長の全権委任の元、「優秀な先生は給料を倍増させる。その代わりtenure(終身地位の保証)制度を止め、先生には業績に応じた給与システムを受け入れてもらう」ことを全米先生組合に提案するシーンがあるといいます。

もちろん組合は大反対。つい最近行われた次期市長を決める民主党の予備選において同組合は対立候補に約1億円寄付し、現市長は負け、Rhee氏と共に政治の舞台を去るといいます。そして組合にとってより好意的な市長が誕生する。

普段であれば大したニュースにならなかったようなこの事件。冒頭の社会情勢とあって、注目を集めているようです。新興国の教育インフラが急ピッチで整備されていく中、今までと同じような教育を繰り返し行っても、従来のアメリカ内で行われていた仕事が国外に出て行くばかりで、雇用のミスマッチが一向に解消されない。

MIT(マサチューセッツ工科大学)のDavid Autor氏によると現存する雇用は低賃金と高賃金に偏り、その中間層の雇用が生まれていない。特にホワイトカラーや工場労働者にたいする需要が2007年から2009年までに8%も減ったとのこと。そしてこれは教育格差によって生まれていると指摘しています。

いま、どの国の政治家も政策の第一目標を「雇用」と叫んでいます。雇用を生むのは政治家ではありません。時代の要請に応じた人材を育成すること。教育が益々大切になります。そういった時代背景からか、最近、世界を知った若い人たちが高給を捨て、よりやりがいを求めて教育の世界に飛び込んできています。これには希望が持てます。

最近、Rhee氏がOparah Winfrey氏の番組に出演したようです。この番組は日本で言えば「徹子の部屋」の数百倍影響力がある米国のモンスター番組といわれています。その中で、Rhee氏は教育改革について熱く語り、最後にスタンディングオーベーションが起きたようです。

このドキュメンタリー、タイトルが"Waiting for 'Superman'."といいます。公立の学校において悪い先生をクビに出来ないのであれば、良い先生がいる学校に入学希望者が殺到します。そして人生を決める一大抽選会が行われる。予告編からそれを垣間見ることが出来ます。人生を抽選に任せてしまって良いのか。大変重いテーマです。是非以下の予告動画をご覧ください。




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