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グローバル人材に求められるスキル

世界を舞台に活躍する際に求められるスキル・思考法などについて解説していきます。

No.6 世界基準のCommunication Style

コラム

2009年12月08日

「中国人とビジネスをしているんだけど時々何を言っているのかさっぱり分からない。本当に参っちゃうよ。」

最近こういったことをいう欧米人が増えているように感じます。もちろん相手は中国人に限ったことではありません。

先日(11/29)の日経新聞での「主要7カ国(G7)の存在感が低下している。世界のGDPに占めるG7の割合は1980年代の50%超から2010年年以降は30%台半ばに落ち込む。変わって2014年には世界の新興国全体では世界GDPに占める割合が50%を超えるだろうと国際通貨基金(IMF)は予想している。」いう記事を読み、私の中でちょっとした気づきがありました。

英語の性質がここ数年で劇的に変わってきているのではないかと。

今まで「欧米流コミュニケーション術」とか「日本式コミュニケーション方法」などの言葉をよく使ってきましたが、この「欧米流」という表現がどうもいままでしっくりきていませんでした。本当は英語流コミュニケーション術という使い方をしたかったのですが、セミナーで「日本語は日本人独特のコミュニケーション方法で使用されるのと同様、英語は欧米人独特のコミュニケーション方法で使用される」と対比で説明したかったのであえて『欧米』という言葉を使ってきましたが前出の2つの点が線となり、この説明の仕方がoutdated (時代遅れ)になっていたのではないかと感じ始めました。

英語が国際言語化する過程で、その性質が劇的に変わってきています。アメリカ・EU内の消費が世界を牽引していった時代では、英語を使う際、欧米人の価値観をしっかり理解し、コミュニケーションスタイルやマネージメントスタイルも欧米式に合わせてきていました。しかし、欧米の影響力が低下し、新興国の影響力益々強まる中での「英語という国際言語」を考えるとどうも違った流れが見えてきます。

今後は英語は「欧米流」ではなく、「世界基準」のコミュニケーション方法で使用されてくるようになります。知識、常識や価値観がバラバラの民族同士で英語という国際言語を使うとなると、非常に高いコミュニケーション力が必要になります。自分だけ英語力を上げていって欧米人と対等に話すことを目指すのはすでに時代遅れになりつつあります。自分よりも英語力の低い人と、いかにコミュニケーションを図っていくか、真の意味でのコミュニケーション力が問われるわけです。

そんな時代には「それくらい分かってくれよ」ということが益々通じなくなっていくわけ、いかに裸でオープンなコミュニケーションスタイルを身につけられるか。何度でもどんな方法でも使って自分の伝えたいことを伝えきる。相手のメッセージもどんなことをしてでも正確に理解しようとする姿勢が今以上に重要になってきます。ベースが欧米基準から世界基準に変わっていく過程で欧米人も自分のコミュニケーション方法が国外では通用しなくなる現実を頻繁に体験するでしょう。

困ったことにこの「世界基準のコミュニケーション方法」は「日本式コミュニケーション方法」と正反対のスタイルを取ります。上司部下、先輩後輩の関係、敬語等、日本語という言語は非常にsophisticated(洗練された)な言語であり、知識や常識も共有化されている世界でも珍しい国かもしれません(あくまでも私の感覚なので違ったら指摘してください)。一言ったら10を知るコミュニケーションスタイルを取り、あえて口に出して説明する必要がないことが多い為、いざ説明しなければならない時、どうやって説明したらいいか困ってしまう。さらに「話し相手を不快にさせてはならない」ことが「話の内容の理解する」ことよりも優先されるコミュニケーションスタイルとるため、空気を非常に読んでしまう。日本式コミュニケーション方法は世界でもまれに見る高度なコミュニケーションスタイルだと私は感じています。

日本人同士で日本語を使用する際はもちろんそれでいいとして、さらに国際化した英語を使用する際、このスタイルではコミュニケーションが図れません。新興国の影響力が強まる中、今後英語を母国語としない人とコミュニケーションを図る機会が益々増えていきます。どうしたら英語を日本式コミュニケーション方法で使用としている大部分の日本人に「世界基準のコミュニケーション方法」を身につけさせるか。どのように教えればよいのか。グローバル人材を育成していく上で今後この「世界基準のCommunication Style」がkey wordになってくると思います。



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コメント

まさにこの「Globish」が週刊「東洋経済」9月18日号で
「非ネイティブの英語術、1,500語だけで話せる!」というタイトルの
もと、特集されました。
膝を打った私は、早速、「読者の手紙」に投稿したところ、
同誌10月2日号に採用されたので、下記します。

「グロービッシュを磨こう」
「グローバル化」が叫ばれて久しい日本。そのカギの一つは
言語の力です。日本で教育を受けて商社に入り、中東・アメリカなど
世界を駆けてきた私を悩ませてきたのが、英語力です。

ことに話す、聞くという口頭英語。他方、小学校から大学まで日米両国で
教育を受けた男女4人のわが子のバイリンガルぶり、バイカルチャーぶりを
うらやましいとも思います。

その経験から、このグローバル化に生きるための英語力向上には、「ペラペラ信仰」と
「(TOEICなど)テストのスコア信仰」をやめることが重要と結論づけています。

その観点あらすれば、9月18日号の特集「非ネイティブの英語術」は
完璧な指針と言えます。「Globish (Global English)こそ世界共通語」という
主張に大賛成です。

ただし、それは発音や文法に無頓着でよいということでは決してありません。
われわれ日本人同士でも、「きちんとした日本語」を話す相手に
魅力を感じるのですから、Globishもきちんと磨くよう、不断の心掛けと実践が必要です。


浜地さん

ご無沙汰しております。コメント、ありがとうございます。「読者の手紙」に取り上げられたとのこと。Shareしていただき、ありがとうございます。

Globishは私も大賛成でして、1500 wordsは特定されていますが、私はあくまでも英語がシンプルなツールに変わったというコンセプトとして捉えています。

でも実際に使いこなすとなると結局は「分からないことはその場で分からないという」「話しながら考える」というマインドを持たないと使えないツールですので、ここでの壁は変わらないと思います。

ただTOEIC(R)500点で2500~3000 Wordsといわれていますので、もう500あれば英語力は十分。後はCommunication能力を磨いて欲しいですね!

また是非いろいろと教えてください。


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